日々うたかた

双極性障害の女

2020-04-26 ジュネを読んだりした

久しぶりにまったく夜中に眠れませんでした。この頃は外出もぜんぜんしていなくて、ただ流れていく時間を眺めて過ごすような日々です。十年来の友達とカフェでたまにおしゃべりしたり、すこし街に出て買い物をしたり、そういう何気ない日常が制限されて、やっぱり息苦しいです。
どうしたってこの現状を変えられるような力はわたしにはなくて。いつ新型コロナが終息するのかわからない、もやもやした気持ちで頭が侵されています。

そういえば、ジュネの『花のノートルダム』を読み終えました。

おもしろい部分はあったけど、ひとに薦めたくなるほど気に入ることはありませんでした。
性描写に関して、語彙をもう少し工夫すれば官能小説のような、ある種の美しさを表せるのでは……?と思ったりもしましたが、原文で露骨なワードが使われているならそれは仕方なく訳すしかないのでしょうね。ちんぽこ。羽のはえたちんぽこ。

同じくジュネの『薔薇の奇跡』も、この機に読もうと思って、読み始めました。

薔薇の奇跡 (光文社古典新訳文庫)

薔薇の奇跡 (光文社古典新訳文庫)

こちらは『花のノートルダム』よりも小説としての体裁が整っていそうです。そのなかでどのようにジュネらしさが出てくるのか、楽しみです。訳者の方がなんと宇野邦一さんで、ずっと読み進まない『アンチ・オイディプス』を訳した方でした。ドゥルーズに師事なさっていたという経歴を見てヒャッと声が出ました。わたしも小林秀雄に師事したかったです。

そう、図書館が開いていないから、読みたい本を読めずにうずうずしています。サルトルの『聖ジュネ』も併せて読もうかな、という気持ちがぽこぽこ湧いてくるのですが、購入するには愛が足りないので、図書館で借りて済ませたいのです。他にも、グレーバーの『負債論』とか、ベンティーン『皮膚』とか、高価な本はなるべく借りて読みたいです。節制。

勉強のほうですが、レポートに着手する踏ん切りがつかなくて、延々とウヨウヨしています。それでもすこしずつは進められているので、ちゃんとその頑張りは認めていって、必要以上にネガティブにならないように気をつけます。自分を追い込みがちなので……。

この日々を越えた先にどんな未来があるのか見当もつかなくて、不安ながらも、ほんのすこしだけワクワクしています。革命を待っていたので、こんな形では大分不本意ですが、それでも。
じぶんの人生を諦めないでいたいです。今日も生きようね。